出汁の基礎知識

昆布の種類

昆布は意外と種類が多くて、出汁を取るときに何を選べば良いのか迷ってしまうことが多いかと思います。

そんな昆布の種類ついて、ご紹介します。

昆布とは

日本で採れる昆布の約90%は北海道、他は青森県・岩手県・宮城県で採れます。

場所によって採れる昆布の種類が異なり、出汁用・料理用・加工食品用として使われています。

昆布は海の中の深い場所で育った海藻の一部で、光合成をして大きく育ちます。
大きさは長さが2mほどから10m以上、幅50cm以上になることもあります。

昆布は1年成長して枯れた後、根元の部分から再度成長した2年目の昆布が主に食用として食べられているのですが、1年目の昆布よりも2年目の昆布の方が味が良く厚みがあります。

昆布の種類

出汁・料理に向いている昆布

日高昆布

甘味が少なくコクのある出汁で、ぬるぬる感があり繊維質が少ないため火が通りやすく柔らかく煮上がります
昆布の色は濃い緑に黒味を帯びており、長さ2~7m、幅6~15cmと狭いです。
関東で好まれる昆布で、出汁用・煮物の具材・煮昆布にも合います。
具材として、出汁として両方使いたい場合は日高昆布ひとつあると便利です。

利尻昆布

やや固めの昆布で、甘み・若干の塩味もあり風味も良く旨味のある出汁が取れます。
出汁昆布として利用されていますが、旨味が強いため湯豆腐、漬物などにも向いています。
硬めで削っても変色をしないことから、高級とろろ昆布にも使われています。
利尻昆布は京都の懐石料理のお店でよく使用されています。
昆布の葉色は黒褐色で葉は固めで、真昆布よりも横幅が狭いです。

羅臼昆布

日高・利尻・羅臼・真昆布の中でも1番色も味も濃く黄色味がかっていて、濃厚なコクのある出汁が取れる高級昆布のひとつです。
昆布の色は茶褐色で出汁は若干濁ってしまうのですが、香りも良いです。
主に出汁用・煮昆布・佃煮、おやつ昆布としても食べられています。

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真昆布

厚みがあり幅が広いのが特徴的で、昆布の高級品と言われています。
上品な甘さ・香りがあり、澄み切った出汁が取れます。
出汁用として使われていますが、肉厚なため佃煮や塩昆布などにも向いています。
関西で好まれている昆布です。
昆布の葉色は淡褐色をしていて葉の長さ1~8mほど、幅は12~30cmほど広く、
日高・利尻・羅臼・真昆布の中で横幅が最も大きいです。

加工に向いている昆布

長昆布

葉の幅6~18cm、長さは6~15mほどと細長く、昆布の中では生産量が最も多いものです。
佃煮・昆布巻・おでん用などの加工材料として主に使われている昆布です。
出汁を取るのには向いていません。

厚葉昆布

昆布の長さは2m~5mほど、昆布の色は黒色です。
葉は幅広で厚みがあり肉厚な昆布です。
出汁を取るのには向いていません。
昆布巻・佃煮・酢昆布・ばってらなど加工の幅が広いです。
別名「がっから昆布」とも呼ばれています。

細目昆布

長さは0.4m~1.5mほど、葉幅は5~15cmほど、幅は細く昆布の色は黒色です。
通常の昆布は2年目で収穫されますが、細目昆布は1年目で収穫されます。
切り口が白く、粘りが強いのも特徴です。
出汁を取るのには向いておらず、加工材料として主に使われています。
とろろ昆布・刻み昆布などに使われています。

がごめ昆布

葉の表面に編み目のような凸凹模様があり、粘りが強く、とろろ成分が多いです。
出汁を取るのには向いておらず、加工材料として主に使われています。
とろろ昆布・おぼろ昆布・松前漬け・納豆昆布などの原料に使われています。

昆布の種類についてご紹介しました。

用途に合った昆布を選んで、出汁を取ったり料理に活用しましょう。

昆布出汁の取り方

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プロフィール

この記事を書いている人:ダシグチ ヤス子
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美味しいごはんと家しごとが好きな主婦です。
家事代行のお仕事もしていて料理に毎日触れるなかで、出汁を自分で取るようにしてから料理が格段に美味しくなり、出汁の魅力に取りつかれました。
家庭での美味しい出汁の取り方・活かし方についての情報を発信していきます。

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